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東京の季節

著者
高木健夫
発行
昭和30年(1955年)
著者
プロフィール
1905年福井県生まれ。「国民新聞」「読売新聞」「大阪毎日新聞」などの記者を経て、昭和14年北京で「東亜新報」を創刊して主筆となる。  戦後「読売新聞」に論説委員として復帰、昭和24年から17年間コラム「編集手帳」を担当。

おめでたさということ

 おめでたさということ―一九五五年―
 おめでとう。元日のこのあいさつも今年はうつろには響かない。なぜならどの新聞も雑誌も「平和共存」の問題をとり上げているからだ。すくなくとも「第三次世界大戦はいつ始まるか」などという活字が姿を消しただけでもおめでたい。
 日本のお正月の習慣はなんでもおめでたくこじつけて縁起をかつぐが、これは人の心を平和にする作用かおるからよろしい。元日の朝起きる。カラスが鳴いてもこれを「初鳥」といってお正月だけは縁起がよい。ましていわんや他の鳥においてをやで
 初雀やぶうぐひすのゆくへかな 万太郎
 初鳩や祖先より蔵に棲み伝ひ
というのはこれはどうやら鳩山首相に献げてもいいような句だ。
 モチをねらうネズミもお正月だけは「嫁が君」などと平和攻勢で呼びかけ、めでタイや、ごマメや、さてイセエビは海老の「老」をとって長寿を祝ってよろコンブのである。なにからなにまでおめでたく欲ばって―しかも、平和でノドカである。
 おトソは中国から来たものだが、これも屠蘇と書かなければ意味がわからぬ。なぜなら新春にあたって、先ず原水爆のような鬼気を屠絶し、平和をねがう人々の魂を蘇生させるという字義だからである。漱石に一句あり
 金泥の屠蘇や朱塗の屠蘇の盃
 一茶には
 月代(さかやき)に屠蘇ぬりつけて出たりけり
薬の水だから頭にぬりつけたら宿酔に利くかも知れぬ。
 お正月にはなぜモチをたべるか? これもおめでたいコジツケ解釈がある。モチはモチイヒ(望飯)のつづまったもので何事も望月(もちづき)のように丸く円満にと祝うためのものだそうだ。そうするとモチというのは丸いのがほんとうである。モチのように丸い円卓をかこんで円満に話し合いの出来る年に、今年はしたいものだ。
 「眇然として今日、欧梅を望む、新年の桃李誰が為めにか開く」と黄山谷はうたったが、今年の花は平和共存のために咲いてほしい。今年は平和の年とおめでたくきめてかかって、どれ、白楽天ではないが「新年仮日多し、眠り足りて心更にものうし、徐ろに薬酒を傾けのまん」―おめでとう。