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NEWS

12/6/13
書籍「社労士が見つけた!(本当は怖い)採用・労働契約の失敗事例55」6/13発売しました。
12/3/28
書籍「社労士が見つけた(本当は怖い)解雇・退職・休職実務の失敗事例55」3/28発売しました。
11/12/21
書籍「税理士が見つけた!(本当は怖い)事業承継の失敗事例33」12/21発売しました。
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東京の季節

著者
高木健夫
発行
昭和30年(1955年)
著者
プロフィール
1905年福井県生まれ。「国民新聞」「読売新聞」「大阪毎日新聞」などの記者を経て、昭和14年北京で「東亜新報」を創刊して主筆となる。  戦後「読売新聞」に論説委員として復帰、昭和24年から17年間コラム「編集手帳」を担当。

清明節前後

 清明節前後
 「お願いしまァす」と緑の羽根をふり立てられなくとも、わたくしたち日本人は、日本の国土を緑にする心がけを一年ぢゅう持っていたい。国独立して禿山あり、という有様でははずかしい。だいたい日本ほどあらゆるものに「木」を使う民族はいないのではあるまいか。先ず住んでいる家はほとんど木だけで建てられてある。垣根、門が木であり、はく下駄や足駄が木であり標札が木であり、夜番の叩く拍子木ももちろん木である。木の机によって木の硯箱のフクをあけ、さて使う紙は日本紙でもなんでも原料は木である。スタンドの台が木であるし、ハンコが木だし、パイプが木である。風呂桶も、洗濯だらいも、台所の流しも木……わたくしたちはまるで「木の妖精」に取巻かれて生活しているようなものである。燃料は木炭、贈り物は商品切手のたぐいにいたるまで桐の箱を使う。一歩外へ出れば電柱も枕木も木だし、坑木だっておびただしい木材の量である。このぶんでゆくと日本国ぢゅうの木の成長量の二倍の分量を私たちは使っている勘定になり、緑の羽根を何十万本売っても、ちょっとやそっとでは追いつきそうにもない。
 「向うのお山もハゲ山だ。カンカンお日様寂しかろ。いまにいっぱい松植えて、縁の帽子をかぶせたら、お山は夏もすずしかろ」―これは日本観光連盟が選定した「みどりのお山」という歌の第二小節である。子供にうたわせる緑化の歌としてはこれでも結構であろうが、日が照りゃ停電、雨降りゃ大水に悩まされる天災国の国民にとっては、植林造林はまったく他人事ではない。そろそろ植樹の季節となり、われらひとしお「緑のお山」への郷愁を禁じがたいのである。
 「清明時節雨紛々」と杜牧がうたった清明節前後は春の雨も適度にしっとりと降って、なんといっても植樹の好機である。毎年たゆまず木を植えつづける行事の全国的な展開こそ、私たちの国土の未来に大きな希望をもたせる建設的な運動である。